型には習得すべき意図(お題)がこめられている。
その意図を汲み取るには型の中で技をかける必要がある。
型の形が崩れてしまうとその意図通りのお題を乗り越えられず上達しない。
ただ問題なのは、型が優れていても自分の上達度までしか型のお題を読み取ることはできない。(良い師を自分で見出すことができないことと同じ)
そのため通常の稽古では、すでにその型を乗り越えた相手に受けをとってもらい、そのお題が乗り越えられるように導いてもらう必要がある。
実践に近い乱取り組手でなく、手順の決められている型稽古である必要性がここにある。
型には、乱取りの中ではとても思いつくことのできないお題(△○□の発生方法)が隠れている。
そこで型の意図はなにかを探っていくことになる。(技を盗む)
△○□があると、その型の意図を見出すのにとても役に立つ。
△○□を使った型への取り組み方法
体術の場合、
1.剛で型の形をなぞっていく
剛では型の形の通りに行うことは不可能。
限りなく型に近づけて、
最終的には、△○□の発生を身体の動きから臍下丹田の意識に置き換える。
2.柔で型の形通りに△○□を発生させる。
柔の場合、型=形のときに△○□が発生できるようになっている。
柔では、厳密に型の形になったときに△○□が発生する。
剛のときとは逆。
逆に型のとおりにしたとき、柔で△○□が成立するならば、
この型は柔(武器術)が由来とわかる。
3.流では型の中に組み込んでいく。
流は形によらないので自由に型に組み込める。
型の形に合わせて流を組み込めるかどうか、
型に合わせて自在に組み込めるならば上達している。
型の形通りにできるようにすることが、流の習熟度になる。
その型の形から離れているので(守破離の離)型の形通りにできる。