アンマンでは3月半ばに雪が降りました。一方、降雪を経験することのないバグダッドでは、同じ頃、米軍およびイラク軍による民兵に対する掃討作戦の開始から1ヶ月を迎えていました。イラク政府の発表によると、掃討作戦によって民間人死者数、民兵による攻撃回数はともに大幅に減少したとのことです。バグダッド市民の間にも治安が若干よくなっていることを実感している人たちもいるようですが、最近の変化に関する現地スタッフのことばにハッとしました。
「爆弾テロはなんとか避けられる。民兵の活動が弱まったことが嬉しい」
テレビから流れてくる爆弾テロの映像は、恐怖心を駆り立てられるものです。しかし、バグダッド市民にとってそれはまだ対応可能なもの、民兵がどれ程の脅威であるかということを思い知らされました。
専門家は、バグダッドの治安が一時的に向上したからといって楽観視してはならないと指摘しています。掃討作戦の間だけ潜伏していた民兵が活動を再開する可能性が高いからです。