安全な水を届けたい、その2

飲料水供給事業では、昔ながらの設備や地形を利用したシステムを建設しています。
 例えば、パルワン州の州都であるチャリカ市には、20年以上も前から細々と使われているものの、長年の戦争等の影響で十分な維持管理が行われなかったカレーズ(地下水路)があります。JENはカレーズに堆積した大量の土砂を除去し崩れた部分を修復、そして市営の水道システムに接続する工事を行っています。
 また2つの村では、村の高台に湧き出ている泉の水を水源に、土地の特性を用いて水を供給するシステムを建設しています。水源の近くに貯水槽を建設し、そこから水道管を敷設、村の中に複数の共同水栓を建設し、水を届けるのです。
 この事業では、様々な工夫を凝らしながら工事を行っています。例えば、事業完成後にオーナーシップを持って維持管理してもらうために、完成後の水道を利用する村人に一部の工事を無償で提供してもらっています。また配管工事の際に村人の中から代表者を集め、専門の配管工から配管の方法を学んでもらっています。
 次回は、飲料水供給事業とあわせて行った衛生教育についてご紹介したいと思います。