カシミール州ハベリ郡では、山頂に残る雪も少なくなり、緑が一斉に芽吹いてきました。ここ3、4日は夜間に扇風機が必要なほど暖かくなっています。パキスタンへ赴任して始めての厳しい冬を乗り越えて温かい春を迎えましたが、相変わらず雨はよく降っています。
2月中旬から3月下旬までは毎日のように雨が降り続き、現在進行中の教育環境改善と水衛生の事業の進捗に影響がでましたが、できるところから住民の力強い協力を得て、進められてきました。
JENの事業地は震災で大きな被害を受けたバーグ県の中でも特にアクセスの厳しい山岳地帯です。そんな過酷な環境にあるにもかかわらず、テントに机を配布する作業では、道路から2キロも離れた険しい山道を登ったところにある学校テントまでの机の運搬を雨の中、女子生徒までもが手伝ってくれました。
震災後、2度目の厳しい冬を自分たちの力で乗り切った住民には、自信を取り戻しつつある穏やかな表情が浮かんでいます。