最近、身の周りでかなり話題になっているのがGNH。
今週末に新宿御苑で開催される、第7回ライフスタイルフォーラムのテーマにもなっています。
ところで、GNHって聞いたことありますか?Gross National Happinessの略で、日本語では国民総幸福量と訳されています。
これは、ブータンのワンチュク国王が1972年に掲げた、「国家の役割は経済を中心とした発展を追及することにあるのではなく、国民の幸福を導くことである」という概念です。
ブータンでは、1960年代に先進国を手本とした開発を推進しましたが、経済発展が結果的に南北対立、貧困問題、環境破壊、文化喪失といったさまざまな社会問題を招いてしまいました。そこで、当時若干21歳だったワンチュク国王が、人の幸せを追求するGNHという概念を導入し、1)経済成長と開発、2)文化遺産の保護と伝統文化の継承・振興、3)豊かな自然環境の保全と持続可能な利用、4)よき統治の4つを柱として開発を進めることにしたそうです。
1972年といえば、折しもローマクラブが最初の報告書「成長の限界」において環境破壊に対する警鐘を鳴らした年です。
世界中が注目したこのレポートを当時の日本はどの程度真剣に受け止めていたのでしょうか。経済偏重の発展がもたらす弊害を見極め、方向転換した国と、経済発展を良しとして大量生産・大量消費を続けてきた国の差が、35年近く経ったいま、じわじわと現れているのかも知れません。
ライフスタイルフォーラムでは、NPO/NGOや企業、行政(?)が環境にやさしい生き方を発信するそうです。
詳細はこちら。
さて、これからの日本に希望を見出すことはできるでしょうか。