この日はムッレのリーダー養成講座と重なったため、猪名川のキャンプ場の部屋を借りてのクラスでした。高学年クラスでは前回からちょうど、「さら〜さら〜おーがわは〜、さら〜さら〜なーがれる〜、はるかぜおいで〜」という歌を笛で吹いていたところでした。近くには川が流れ、春先の野鳥のさえずりがにぎやかに聞こえてくる環境です。そうだ!と思いついて、ひととおり練習した後、部屋の外に出て吹いてみることにしました。まず、木の上にしつらえてあるツリーハウスに上りました。にぎやかな野鳥の声を聞きながら、声の途切れた瞬間に今だ!と吹き始めます。鳥になった気分です。次は木立の間にばらばらに立って吹いてみます。部屋の中で聞くのとは聞こえ方が違います。それから川のそばに下りていって吹きました。今度は川のせせらぎと合奏です。
昔々、この世界には音楽があふれていて、森の一番歌のじょうずな木に人間が枝を分けてもらって作ったのがこの笛だ、という最初に子どもたちに話したお話にぴったりの体験でした。めったにできない体験ができて有難いことでした。