きららの森 造形クラス 9月

《低学年 造形クラス》 低学年クラスでは、お話『お釈迦様』です。
 王様の跡継ぎとして生まれたシッダルタ。王子として将来を約束された素晴らしい地位と、何でも手に入るはずの裕福なお城に住んでいましたが、それは彼の心を満たしてくれるものではありませんでした。一歩城の外に踏み出すと、そこには路上でさまよう老人の姿、青白い顔をした病人の姿、お葬式で悲しむ人々の姿がありました。世の中の悲しみ、苦しみについて真剣に考え込んでしまったシッダルタの前に、ある時一人のお坊さんが姿を現します。そのお坊さんは今まで出会った人々とは違い、顔色はつやつやし、目は澄んで輝いていました。そこでシッダルタは、お坊さんから出家の意味を知らされます。
 月が綺麗に輝く晩、出家の決心をしたシッダルタは、小屋につないであった白い馬にまたがり、ひそかに城を後にします。川で王子の衣を脱ぎ、体を洗い、髪を切り、粗末な衣を身にまとい、シッダルタは静かな森の中へと消えていきました。
 約20分ほどのお話ですが、子供たちはよく集中して聞いてくれています。「出家」の意味を子供たちに説明するのは難しすぎますが、お話の中で、それがどんな感じなのか、何となくつかんでくれているようです。