きららの森 造形クラス10月

《低学年造形クラス》
 10月は前回のお話 「お釈迦様」 の続きです。人々を幸せにしたいという思いで出家したシッダルタは、森の中で、修行に励みます。少しの食物だけで厳しい座禅のまま、数年が過ぎたある日、シッダルタは川で体を洗っていると、遠くから壺を抱えた少女が現れ、壺に入った真っ白なミルクをシッダルタに差し出します。そのミルクで元気を取り戻したシッダルタは、森のさらに奥に入り、一本のイチヂクの樹の根元に座り、また瞑想の世界へと入っていきます。そこに悪魔達が現れ、さまざまな手を使ってシッダルタをそそのかそうとするのですが・・・。
 お話を始める前に、前回のお話を皆の絵を見ながら振り返ります。その時、子供達が私以上にお話の内容を覚えているということに、いつも感心しています。子供達がいかに素晴らしい吸収力をもっているかがよく理解できます。
 制作では、イチヂクの樹を画用紙いっぱいに描きました。途中一人の生徒が、根元に座禅するシッダルタを描き始めると、他の子供達もそれに習って描き始めました。どんな色で描くかはそれぞれの子供に任せたのですが、ある子供は、赤、ある子供は黄色、ある子供は青と、それぞれ異なっていました。なぜその色を選んだのか尋ねてみると、「シッダルタはお日様のような人だから。」とか、「ミルクを飲んで元気になったから。」といったような答えが返ってきました。