児童文学への招待 1月28日(月)〜受付中!

われわれによく知られている世界の民話や昔話や説話には、長い年月のあいだに民衆によって磨きをかけられてきた奥の深い知恵が蔵されています。その知恵のありかを十分に心得たうえで、子どもたちに物語を語り聞かせ、読み聞かせるならば、物語の楽しさを味わってもらうことができるばかりではありません。
同時に、古来の民衆の知恵の伝え方そのものを、現代に生きるわれわれの「知恵」として、こどもと共におとなも楽しく学び取ることができるはずです。

児童文学への招待 第4回「千夜一夜物語」 第5回「二人の老人」を 1月28日に同時に受付開始します!

第4回「千夜一夜物語」 日時:2月23日(土) 14:00〜17:00

第5回「二人の老人」 日時:3月8日(土) 14:00〜17:00

講師:立野 正裕(明治大学 文学部教授)
会 場:生活クラブ生協本部(JR中浦和より徒歩3分)
受講料:各講座2,000円
定員:30名

お申し込みは
TEL 048-839-4881 FAX 048-839-4899
メール gakkou@seikatsuclub-saitama.coop
○お名前○ご住所○お電話番号○ 受講希望講座名 ○ 託児を希望の方はお子さんのお名前と年齢 ○生活クラブ組合員の方は組合員コードを記入して下さい。

第4回「千夜一夜物語」
日時:2月23日(土) 14:00〜17:00

愛する王妃に裏切られ、女性不振に陥って以来、心優しき王は毎日夜明けに新しい王妃を殺してしまう暴君と化しました。しかし、シェヘラザードだけは違いました。どうして彼女は生きのびられたのでしょうか。それはたぐいまれな物語の名手だったからです。彼女は生殺与奪の権を握る王の人間不信を解き放ち、人間への信頼を回復させました。物語の語り手であること、ここに暴力化し、混迷する現代世界のなかで
自分も他者も救うことのできるヒントが秘められてはいないでしょうか。

第5回「二人の老人」
日時:3月8日(土) 14:00〜17:00

ロシアを代表する文豪はまた非暴力主義を唱える信念の人として、ガンジーにも影響を及ぼしました。これは聖地を目指して旅立った同郷の二人の老人の物語です。
一人は聖地にたどり着きますが、もう一人は路銀を巡礼以外のところで使い果たし、目的なかばで故郷に引き返すのです。しかし、聖地にたどり着いた老人は、途中から引き返した老友を巡礼の先頭に認める。どうして引き返したものが聖地にいるのだろう。そこで、私たちもロシアの民衆のようによく考えてみることにしましょう。目的を達することがなによりの目的と考えて邁進するより、道程をいかに歩くかこそが問われているのではなかろうか。

*二人の老人』につきましては、事前に読んでご参加下さることをお勧めします。
※『二老人』(トルストイの散歩道4)北御門 二郎訳 あすなろ書房
※『人はなんで生きるか』トルストイ民話集に所収 中村 白葉訳 岩波文庫619-1
※ 近隣の図書館におたずね頂ければ諸版あります