外国人適正雇用へ「憲章」 労働環境整備促す
東海3県・名古屋市
外国人労働者の適正雇用と、日本社会への適応を進めるため、愛知、岐阜、三重県と名古屋市は21日、受け入れ企業などに対する「憲章」を制定した。急激に増加している外国人労働者に対し、労働や福祉、教育などの環境整備が追いつかない状況に対応するもので、全国初の取り組みという。今後、憲章づくりにも協力した中部経済連合会や3県の商工会議所連合会などの経済団体と連携し、企業への周知徹底を図るとしている。
憲章は、外国人労働者について「日本社会のルールを十分理解するよう努め、企業は職場環境の確保などに自主的に取り組むこととする」としたうえで、日本語や日本の慣習などの理解を深める機会の提供や、労働関連の法令順守など、6項目を掲げている。
東海3県では、製造業が盛んなことから外国人労働者が集中しているといい、法務省の統計によると、2006年12月31日現在の全国の外国人登録者200万人余のうち、3県には18%にあたる約37万人が在住している。3県1市は04年、知事市長会議で「多文化共生社会づくり推進共同宣言」を採択し、06年から憲章づくりを進めていた。
(2008年1月22日 読売新聞)