「マグロ漁船の外国人船員失踪 半年間でさらに13人」 (産経新聞 5月14日)

マグロ漁船の外国人船員失踪 半年間でさらに13人
2008.5.14 17:04

 近海マグロ漁船の外国人船員が日本の水揚げ港から相次いで失跡、業界団体が対策に乗り出したものの、昨年10月末から今年4月までの半年間でさらに13人が失跡したことが14日、国土交通省の調べで分かった。

 いずれも外国人の乗船・操業を例外的に認める「マルシップ方式」で乗船したインドネシア人。同方式を運用開始した平成15年以降、失跡者の累計は127人になった。簡素な手続きで日本上陸が可能な点などが問題視される一方、日本人船員不足は深刻で同方式がなければ漁が立ち行かないのが実情だ。

 国交省によると、13人は宮城県塩釜市、千葉県銚子市の港などから失跡。多くは日本国内での不法就労目的とみられ、茨城県の農家で働く元船員も確認された。「全国近海かつお・まぐろ漁業協会」は昨年10月以降港周辺の巡回警備を強化したが、不法就労を手引きするブローカーもいて防ぎ切れないという。