1990年代以降、日本社会において「多文化共生」がスローガンとして掲げられる中、東京外国語大学は2006年に差別や排除のない公正な社会を目指して「多言語・多文化教育研究センター」を設置しました。本センターの研究活動を総括する今回のフォーラムでは、これまで別々に行ってきた「協働実践研究」と「世界の多言語・多文化社会研究」の2つの研究プログラムを融合させ、その中で「多文化共生」というキーワードのもとで実施されてきた施策のありようなどを、諸外国との比較や実践者の視点から批判的に検証するとともに、差別や排除の現実とどう向き合いながら社会を構想していけるか議論します。