新宿校事務局の中野です。

今日は久しぶりに新宿校の様子以外のことを書きます。

受検が近づき、生徒たちを高校見学に連れて行くことが多くなりました。
目的はもちろん日本の学校を訪れたことのない生徒たちに高校の雰囲気を見せることなのですが、
私たち講師やスタッフには卒業生たちに会えるという楽しみがあります。

先日訪問した高校には8人の卒業生たちが通っています。
そのうちの数人は去年の8月から勉強を始めて、2月の入試で合格して入学した生徒です。
後ろからそ〜っと教室をのぞくと、すぐ目の前にR君がいました。
フリースクールにいたころはなかなか自分の言いたいことが日本語にできなかった彼ですが、
周りのクラスメイトに「誰か青ペンもってない?」と声をかけたり、
いちばん後ろの席から先生に「そこ、テスト出るんですか〜?」と質問したりしていました。
また、他のクラスでは、昔は授業中にバスケットボールでドリブルして怒られていたS君が、
一番前に座り、先生の質問に堂々と手をあげて答え、まわりの友達とも楽しそうに会話していました。
後で聞くと、やはりバスケットボール部に入り大活躍(本人談)とのこと。

まだ日本語があまりわからない状態で高校に入り、本人たちなりの苦労はきっとあったと思います。
もしかしたらそれは今もまだ続いているかもしれません。
それでも「高校はどう?」という問いに「楽しいよ」と笑顔で答えてくれると、ほっとします。

今年の生徒たちにも彼らに続いてほしいなと思い、
恥ずかしがって廊下に立っている彼らの背中を文字通り教室の中に「押して」の授業見学です。