タイ出身のVくんの進路の相談のためにお父さんがいらっしゃいました。
通訳をしてくれる日本語学校のタイ人の学生さんも一緒です。
「Vくんはどこの学校に行きたいと言っていますか?」という問いに、
「彼はこの学校を愛していますから、他の学校に行きたくないです」、と。
たぶんかフリースクールでできた友達と一緒に勉強できる期間は長くても1年。
その先は別々にがんばらなければいけないということはじゅうぶんにわかっていての彼の答えです。
その強い気持ちを伝えたくて通訳の方が選んだ言葉が「愛しています」だったようです。
Vくんは言葉を覚えることが得意ではないので、お父さんは入学当初からとても心配していました。
今、友達と日本語で話すVくんの姿を見てすこし安心したとのこと。
でも、Vくんの日本語が上達したことへの私たちの功績は大きくありません。
言葉がなかなか出てこない彼をゆっくり待ってくれ、時には助けてくれる友だちと、
もっといろんな話がしたいという彼の気持ちがもたらした結果です。
通訳してくれていた女性が最後に言っていたこと。
「私も日本に来てすぐは友達ができないことがいちばん辛かった。
Vくんは大変だけど、楽しそうです。」
他にタイ出身の生徒がいない中でみんなと仲良くなっていったVくん。
次は日本の高校で日本人の友達をつくってほしいです。
たぶんかフリースクール新宿校