10月に入学したKくんは無口でクール。
初日、教室に入ったKくんに、生徒たちはすぐ「こんにちは」と握手の手をさしだし、
次々に自分の話せる言葉をつなげて質問をしてきました。
彼はびっくりしたようで、少し身を引いた後にこわばった動きで握手をし、小さい声で答えていました。
そしてその後はほとんど返事しかしなかったKくん。
賑やかに何か国語もがとびかう教室の雰囲気に戸惑っているようでした。
それから一ヵ月、Kくんは教室の雰囲気にのまれることなく、相変わらず淡々と過ごしています。
でも授業中にわからないことがあればはっきり先生に質問し、時々は笑顔を見せてくれるようになりました。
日本と中国を行ったり来たりしていたKくん。
日本語も中国語も話せるのですが、その間に勉強はわからなくなってしまっていました。
それもあってか、最初の面談の時に「どこか行きたいと思っている高校はあるの?」と聞いても、
「いや、入れるならどこでもいいです。学校なんてどこもつまんないですよ。」と。
でもこの1ケ月で忘れていたことを思い出し、わからなかったところを理解し、自信がついてきたのでしょう、
先日の面談では「もっと英語の勉強がしたいから、英語の授業が多い学校に行きたい」と言っていました。
彼がはじめて口にした「目標」でした。
小学校の時の友達からは2年遅れてしまいましたが、
彼が日本で新たなスタートをきれるように、応援していきたいと思います。
たぶんかフリースクール新宿校