世の中は、三日見ぬ間の桜かな……
桜の季節ではないですが、街の風景は、ちょっと見ない間に、え〜と思うほど変わります。
亀戸駅のキオスクが、コンビニ風にたて変わっていました。
しょっちゅう利用している駅ですが、いつの間に〜。
それはそうと、昨日は横浜のにぎわい座に行ってきました。
お恥ずかしいことに、寄席の方に入るのは初めてでした。
客席もロビーもきれいで、横浜の雰囲気を程よく残した全体的な作りで、素敵なところでした。
こういうものを作って、話題を集めているなんて、横浜という町のパワーを感じます。
ぜひ、亀戸でも実現したいものですね。
さて、見たものはといえば、「春野百合子と立川談春の会」。
この2〜3年の談春人気はすさまじいものがありますが、私自身は久しぶり。
4年ぶりぐらいになるでしょうか。
実はあまり好みになれきれずに、ちょっと離れていたのですが、その「大工調べ」を見て、いや〜、おもしろかった。
なんか、大変失礼な言い方ですが、嫌味がなくなって、落語の世界の人間がふんわりと浮かんできそうなほのぼのさと、鋭さ、切れのよさのすべてが備わっているように思えました。
「大工調べ」という話は、下手にやると、「早く終わらないかな〜」と思ってしまうのですが、終わった時に「あ〜、もっとききたい」と感じていました。
そして、お目当ては百合子先生。
最近、とある事情で浪曲に凝っている、といよりも、深入りしているので、ぜひ聞いてみたい先生でした。
なるほど。お見事です。浪曲って、声を高々と張って訴えかけるだけじゃないんですね。
包み込むような声で、しみじみと情を表す芸。
改めてその深さを知りました。
いや〜、あの話、その先どうなるのか、もっと聞きたい〜。
ちなみに、最初に高座に上がったのは、百合子先生の最近の弟子である春野恵子さん。
数年前、某テレビ番組で、東大出身の「ケイコ先生」として人気があった人です。
そういえば、第1回目の「すなしま寄席」にお客さんとして来てくれたっけ……。
なるほど、なかなかいい声でした。
とは言うものの、最近浪曲に対して耳が肥えはじめているので、「もっとがんばってね!」という気持ちでした。
で、本当のお目当ては、この恵子さんの横のついたての向こうで三味線を引いていた、豊子先生。
終始、恵子さんをリードし、きちんとした方向へ導く撥さばき、お見事でした。
ついたての向こうではなく、お顔が拝見したかった!
というわけで、にぎわい座、とても楽しゅうございました。
<春野百合子と立川談春の会〜横浜にぎわい座>
恵子「太閤記〜出世双六」、談春「大工調べ」、百合子「好色五人女より〜樽屋おせん」