中平です。3年生の卒業制作展のようすを紹介してきましたが、今日は先日完成した2学年「ココロ14歳」という授業の作品を紹介します。
この授業は、何年か前に起きた「酒鬼薔薇事件」を機に、何か中学生に対して美術科としてできる授業はないかと考え、それ以来ずっと実践している授業です。

とても軽い紙粘土を配り、まずは0歳の、まん丸のココロをきれいに全員作ります。その0歳がこの世に誕生し、14歳までに起きた出来事を思い出し、振り返りながら現在のココロを作ります。作るとき、つんつんしたココロならば、つんつんに、ひりひりするココロなら、ひりひりに正直に作るよう伝えます。そうして、形ができたら、全員蛍光色で色を着け、墨で黒く塗りつぶした木を台にして接着します。それで完成です。

完成したら、暗室でブラックライトを点け、暗闇に浮かび上がる自分の心と友達の心を鑑賞します。自然光の中では見えなかったものも、ブラックライトで光らせると、正直につくったその形は意外と美しく見えてきます。鑑賞の後、生徒の感想には、「普段明るそうな友達の作品が、結構ひりひりしていて意外だった」「自分の心も輝かせたい」などと書かれています。
写真は、上から「3の感情」「ココロバラバラキセキノコラボ」「進歩」の3点です。