美術教育と外部との連携

中平です。今日は、学校での美術教育と外部機関(美術館、作家など)との連携による授業実践について書いてみたいと思います。
現行の学習指導要領から、学校教育と地域との連携に重点がおかれるようになり、美術教育でも地域との連携、特に美術館などと協力して授業を充実させるようにという指示が出されています。次の指導要領では更に強調されるそうです。
しかし、現場では連携が進んでいるかというと、そうなってはいません。実際はまだ進行途中と言った感じで、「連携」という言葉に違和感を感じる先生方もおられるようです。
先日のブログでも書きましたが、授業数削減により、連携していかなければ教師一人ではどうにもならない時代になっているのは事実です。広く社会的に見ると、美術教育は学校の教師だけが行うものではありません。様々な公的な施設や教育者の方々が協力して行うものです。その中でも、学校でしかできないことがあるはずです。
美術教育は、本物を見ながら行うことで、その威力を倍増させるはずですし、そうでなければ本来は美術教育と言えないのではないでしょうか。私は、自分を他との連携なしで美術教育ができるスーパー教師などと思っていませんし、逆に多くの方々に協力していただかないとなにもできないと無力感すら感じています。美術教育では他と連携するのは当然のことであるという立場で教育実践を進めていきたいと思いますし、作家や美術関係者の方々の協力を切にお願いしたいと思っております。

写真は、上が長野県信濃美術館・副館長さんと交渉する生徒、下は千曲市総合観光協会の方々と交渉する生徒です。