自分で答えを見つけて自分で解決する。それが美術教育。

中平です。3年せいが順調に卒業制作をしています。
大きな石を自分でみつけている生徒がいます。「夢」という課題に対し、この生徒は、「自分で壁を切り崩す」というイメージを持ち、実際に石を拾ってきて、削ったり、彫ったりして加工しています。
またある生徒は、プラスチックケースの中に3年間の思い出を詰め込むために、ケースの周りにコルクのシートを貼りあわせています。質感がまるで変化し、触ってみたい衝動にかられます。

戸上中の生徒は美術の最後の課題で、卒業制作をします。「夢」という課題だけが決まっていて、あとは何をしようと自由です。
「自由」が一番難しい問題なのですが、戸上中生は、一人一人自分で「答え」を決めて、自分で解決していきます。この課題は大人にとっても難しいと思いますが、中学生は、誰のまねでもなく主体的に表現をしています。これはすごいことです。

私が中学生の時は、このような自己決定能力はありませんでした。自分で答えを見つけて自分で解決する。それが美術教育の存在意義だと思います。