中平です。いよいよ年度末も近づき、今日はある1年生のクラスで最後の授業がありました。今日は、完成した金屏風を全員で相互鑑賞する日。しかし、男子生徒A君の作品はまだ完成していません。彼の作品は、彼が大好きなハーレーダビッドソンに風神と雷神が乗り、空を暴走しているというユニークなもの。「どうしても完成させたいんだ」彼は、鑑賞をせず必死に一時間描き続けていました。しかし、未完成。「先生、絵の具貸してくれよ。また家や放課後やってくるから。」「俺さあ、小学校の時、あんま絵うまくなかったんだよ。でも中学入ったら少しうまくなったぜ。」「この絵、けっこう良くねえ?」そういって未完成の自作を机の上に置いて自慢げに眺めていました。
彼はいつも授業中私の横で制作していました。こうして彼の一年間の美術が終わりました。