Nプロジェクト〜さくらびレポート76 作品に題名をつけることは鑑賞すること

櫻ヶ岡中学校の中平です。作品に題名をつけるということは、作品が本当の意味で社会的自立をし、存在を認められることになると思います。生徒には、題名をつける意味と面白さを感じ取ってほしいと思います。
 2学年の「モンドリアンでマドリアン」では、題名をつける学習をします。学習をしないと、どの作品も「僕の部屋」「マドリアン」といった画一的な題名になってしまうからです。

シュルレアリスム時代のヨーロッパ絵画は、題名を考える教材としては最適です。マグリットの作品は、特に作品と題名の関係がユニークで、「題名は必ずしも作品を説明するものではない」ということを教えてくれます。写真は、絵画作品を見て、本当の題名を探しているところです。絵の前にほとんどの生徒が集まり、食い入るように作品を観察しています。小さな部分にも謎を解く鍵を生徒は一生懸命探しています。まさに鑑賞学習をしていると思います。
 正解が教えられると、生徒は「なぜこの題名なんだろう?」と思考して自分なりの理由を見つけようとします。その思考が、自分の作品への題名付けにつながっていくのです。

生徒は、どんな題名をつけたのでしょう。

右の作品の題名は「林檎の嫉妬」。

右の作品の題名は「アルペジオ」。

右の作品の題名は「こんにちは地球さん」。

題名により、作品がより一層面白く見えてきます。