マルビジャパンツアーに行って来ました!〜2日目・マルビスターズが直島に出現〜(前編)

どうも、小林です。
マルビジャパンツアーレポート二日目(前編)です。
この日は、直島の「家プロジェクト」と「ベネッセハウス美術館」、そして「地中美術館」を巡ってきました。

直島の中には、いくつもの「家プロジェクト」の作品があるようですが、今回見てきたのは「角屋」「南寺」「護王神社石室」の三つです。

フェリーに揺られて直島に降り立ったマルビスターズが、まず訪れたのは「南寺」でした。「南寺」と言っても本当のお寺ではなく、新しく建てられた木造の平屋で内部のジェームズ・タレルの作品のサイズに合わせて、あの大建築家、安藤忠雄氏が設計したそうです。
スタッフの方の「5分〜10分、この中に居れば目が慣れてきて、作品が見えてきます」とのいう説明を受け、早速中に入ってみると、そこには窓一つ無い真っ暗な空間が広がっていました。スタッフの方の言う通り、暗闇の中でしばらく待っていると、部屋の奥の方にぼんやりと青白いスクリーンの様なものが見えてきました。
そう、これこそがジェームズ・タレルの「Backside of the Moon」なのです。
まるで、霧の掛かった月夜に、部屋の中から窓の外を眺めている感覚で、不思議と何時間でも見ていたい幻想的な気分になる作品です。幸い、部屋はある程度の広さがあるので作品の近くに行ってみることが出来ました。近くで見てみると、部屋の奥にある壁を長方形にくり抜いてあって、部屋と建物の外壁との空間に霧の様なものを充満させて、更にそれをブラックライトで照らし出しているだけという事が分かりました。
「シンプルな作品なのに、こんなに見ている人を惹きつける作品があるのか」と、早速ショックを受けさせて頂いた作品です。暗闇と光、そして視覚の効果を最大限に使っている事を考えると、科学や医学などなど「その気になればどんなジャンルでも美術に応用できるんだ」と改めて実感しました。
ふと、中学2年生の時に経験した「暗闇美術館」を思い出した作品でした。

次にマルビスターズが向かったのは宮島達男さんの作品群がある「角屋」です。
「角屋」は家プロジェクトの第一弾として完成した作品らしく、中に展示してある作品の一つである「Sea of Time `98」の制作には町の方々も参加されたそうです。(やっぱり「皆で創り上げる作品」というのも良いですよね!)
残念ながら、内部の写真撮影はNGだったので写真は載せられないのですが、これもまた面白い作品でした。居間があったであろう場所には大きなプールが出現していて、水の中には発光ダイオードで作られたデジタル数字がいくつも置かれていました。数字は色も違えば、数字が変わるスピードも違うので、水面を漂う蛍の様でした。

ズット作品ヲ見テイタイ誘惑ニモマケズ、夏ノ暑サニモマケズ・・・マルビスターズが家プロジェクトの最後に訪れたのは「護王神社」でした。
これは江戸時代から祀られている護王神社の改築に合わせ、本殿と拝殿の建物、更に拝殿地下の石室を杉本博司さんが設計したものらしいです。
まるで氷の塊の様な、今まで見た事の無いほど大きなガラスの塊が、本殿と地下の石室を結んでいて「地上と地下が一つの世界を形成している」というのをイメージしているそうです。石室からガラスの階段を見上げると、まるで天国へ続く階段を思わせる程、神々しく輝いていました。