Nプロジェクト〜さくらびレポート3 美術教育はなぜ学校教育に存在するのだろう

櫻ヶ岡中学校の中平です。今日から通常の授業が始まりました。新入生は目をきらきら輝かせて美術室に入ってきます。2,3年生もやる気満々。いい出足です。
さて、授業ではいろいろな話をしました。その中で、私は生徒に意地悪な質問をしています。「なんで、美術なんて授業やるの?数学や英語やってたほうがいいんじゃないの?」そういうと生徒は私に気を使って「高校入試のためです。」「将来手先が器用になるためです。」と答えてくれます。とても優しい心使いができる生徒たちです。では、なぜ美術教育が学校教育に存在するのでしょう。私は40歳を過ぎた最近、やっとその質問に対する答えを見つけました。
 「美術教育が存在する理由は、誰もが何にも束縛されることなく、自分で答えをみつけ、自分で方法を見つけることが出来るからである。数学や理科などは素晴らしいけれども、大昔の誰かが発見したり発明した物やことを再学習しているにすぎない。スポーツも同じだ。誰かが考えたルールの中で競っているだけである。美術は違う。全て自分で考えて決めるのである。人が生きるてことは、どちらかというと答えがないものに向かって自分で道筋を考えていかなければならない。だから美術は生き方を学んでいることに近い。」だから、美術教育は学校に必要なのです。美術教育は自由について学ぶ場なのです。私は最後に生徒にこう言うことにしています。「自由なんだから、自己表現を追求すべし。人まねはするな」