戸上中の中平です。とがびで使用した黒い目張り用の紙を、また使用できるように一枚一枚はがしました。映像作品や、暗い教室の作品も多くありました。中学生は、教室を暗くしたいという願望があるようです。お客様のアンケートの中に「なぜ、暗くするのか」という疑問の声がありました。教室を展示場所にというとき、いつもと違う空間にしたいという気持ちがあるのではないでしょうか。その方法の一つが暗くするなのです。
何教室か、暗くしていない、明るい教室のままの生徒の展示がありました。その全てが、2年生の時に、暗闇美術館を経験した生徒の展示です。一度、暗い教室での展示を経験し、卒業した生徒たちです。暗い教室は、あくまでも生徒にとっての通過点なのです。
生徒たちに、表現の上でも卒業させてやらなければならないことがあります。それは、やらせてあげなければ卒業はできません。生徒の表現は、これからはじまるのです。