さくらびレポート215〜2学年必修授業「ココロ14歳」 自分の作品をどう演出するか

櫻ヶ岡中学校の中平です。2学年必修授業「ココロ14歳」。今現在の自分の心を紙粘土を使って、形と色で表現します。自分の心がどんな形なのか、色なのか、常日頃は考えていません。その意識していないけど実在するココロに形を与え、最終的にはブラックライトで美しく輝かせる題材です。
 紙粘土で形を作る、いわば「彫塑」の授業ですが、この授業では、木の木っ端を自由に組み合わせて、作品を演出する学習をします。自分の心が自分に似ているように感じるには、どんな木を使って、どのように置けば良いか・・・。それを考える授業です。木の木っ端は、近所の木工デザイン工房から頂いてきました。

生徒は、台と合体するために、自分のココロを「見て」あれこれ思考を始めます。どういう置き方が自分の作品が良く見えるのか・・・。台をつける、という一つの行為がプラスされただけで、作品を作るという視点から「見る」「見せる」という視点に変わるのです。この変化がこの授業の醍醐味でもあります。とがびアートプロジェクトなどで発揮される「見せる」力。それは、いきなり大きな舞台で発揮されるのではなく、こういった小さい授業の一瞬の出来事からも育つことはできるのです。