とがびレポート69〜結局、中学生はすでにテーマを持っているということ

Nプロジェクト実行委員会代表の中平です。ながのアートプロジェクトでは、小中学生の発想を大切にし、大人がそのアイデアを実現するというコンセプトで活動を行ってきました。そこで気づいたことは、小中学生はすでに自分の表現すべきテーマや主題を持っていえるということです。あとは、それを実現するきっかけや場さえあれば形になるはずです。しかし、今までの美術教育は、違っていました。教師が表現させたいテーマや、感じて欲しい内容があり、それを教えることが最優先でした。そうではないのです。子どもがやりたいと考えていることを、援助して引き出すのが美術教育なのです。今、このような話をすると、教えるべきことを教えていないのではないか、放任なのではないか、と批判されるかもしれません。しかし、どんな技能も知識も、児童生徒本人の意欲とテーマが最優先にあって初めて定着すると思いませんか。これから美術教育が生き残り、大きな意義を持つ方向はここではないかと思います。