最近、中学生でも増えているうつ病は、実は本人自身がアクセルとブレーキを両方踏んでいるからなのではないかと思います。ブレーキを踏まされることが中学校では実に多いのです。
ブレーキよりも、私は「どこへ行きたいのか」という意欲と、ハンドル操作の方が大事であると考えます。
そこで、美術教育の話です。美術教育は、自動車運転で考えるところの、目的地の決定、アクセル、ハンドル、ブレーキ、振り返り、がバランスよく学習できる教科であると思います。運転がうまくなればなるほど、「今度はここへ行きたい」と次への意欲が湧いてきます。小学校の造形遊びは、実は「アクセル」の部分をになっているのではないでしょうか。しかし、現状は、先生がブレーキとハンドルを握りすぎているのかもしれません。「自由にやっていいよ」と言いながら「こういうことはいけない」という相反するメッセージを先生が児童生徒に与えていると、子どもたちは表現活動がおもしろくなくなってくるのは当たり前なのです。