さくらびレポート299〜さくらび2009年度を振り返る その9「アーティストは中学生好みの作品を作れ

アーティストの方々を敵に回すような発言をするかもしれませんが、お許しください。

「アーティスト」とは、中学生にとって「ミュージシャン」のことです。造形作家は身近には感じていません。しかし、アーティストと呼ばれる造形作家は世の中に存在しています。しかし、どの作品も、中学生には届いていないのです。作家は、中学生には興味がないのでしょうか。私は現代美術が好きですが、その理由は現代的な問題についてなにか美術的に切り込み、問題を抉り出し、作家しかできないような表現をしてくれるものが現代美術だと考えているからです。中学生は、様々な問題を抱えています。リストカット、自殺、家庭内暴力、ひきこもり、いじめ・・・・などです。それらの問題に、日本の作家はなぜ切り込んでこないのでしょうか。中学生がお金にならないからでしょうか。もしも、このような問題に切り込んでこない現代美術ならば、私は今日から美術ファンをやめたいと思います。一体、現代美術作家は、中学生がどのような状況になったら、興味を持つのでしょう。
 作家の皆様には失礼なことを、次々と申し上げました。以上が私が、学校を美術館に変えて、作家と中学生を出会わせようとする理由です。上記の思いが私を次の動きにかりたてます。現在の美術の状況になんら満足はしていません。それが正直な気持ちです。それは、美術に対して期待が大きいからなのでしょう。