京都造形日記1:相思相愛には試練がつきもの?

とがび一期生の小林です。

京都造形芸大には、毎週水曜日にアートの現場で活躍する方々の生の声を聞く授業があります。その名も「芸術表現特講」!

形としては授業と言うより、毎回違うゲストの方に講演をしていただく感じなんですが、全学開放授業として他学科の学生から一般の方まで参加できます。

そして記念すべき第一回目!
ゲストは熊本市現代美術館学芸員の冨澤治子さんです。

今回は「美術館を活き活きと機能させるためにどう働くか?」をテーマに、
美術館とは何かというところから、展示をしてくれた作家に対する「恩返し」として学芸員は何ができるか、冨澤さんが行ってきた活動などなど・・・アートを通して人とつながることの基礎的な部分が押さえられていました。

講演終了後、冨澤さんと少しお話ができたんですが・・・ずばり「熊本市現代美術館としては学校となにか活動をしているのか」という質問をぶつけてみました。
すると冨澤さんは「公立の学校には再三呼びかけをしているが、大した反応はしてくれない。美術館としては、これからも努力していく必要がある。」とのことでした。

学校が美術館を求めても、反応してくれないところがあれば、
美術館が学校を求めても、反応してくれないところがある。
学校と美術館が相思相愛になるには、そう簡単にはいかないのかなぁと思いました。

今回の講演で—
かつては「美の殿堂」として君臨していた美術館が、公園や広場のように人々が「集う場所」としての在り方を考えていく必要があるんだなぁと思いました。

講演の今後の予定についてはアートプロデュース学科のHPで紹介されているので、もし興味がある方はチェックしてみてください。
アートプロデュース学科HP:http://asp-k.com/special/index.html