さくらびレポート79〜教育と自動車の運転の関係

櫻ヶ岡中学校の中平です。ふと思ったことを書いてみようと思います。あくまで私見ですが。

教育は、中学生の成長を願って行われています。美術教育も、学校教育の一環ですから、美術を通した成長のために行われています。今までは、美術教育の主眼とする「色や形を使って美術を愛好する心情」をどうやって育てるのか、実はよくわかりませんでした。

さくらびや、とがびをやっていて、「ああ、成長ってこういうことかも」と感じることがありました。それは、成長って自動車の運転と同じだ。ということです。大人として自立するということは、自動車の運転で言うと「自分で目的地を決めてハンドル操作をして、安全に目的地へつくこと」です。自分で決めて自分の思うように自動車の運転ができるから人生は楽しいのでしょう。その方法や知識を学ぶ場所が学校なのですが、どうやら、学校の先生たちは生徒に運転させながら、先生がハンドルもブレークも占領しているのではないでしょうか。先生がブレーキを踏んでいながら、生徒に「もっとアクセルふかして」と言っている状況。今の学校でも当てはまりますよね。先生がずっとブレーキを踏んでいるのでは、生徒はやる気を失い、先生のいいなりになろうという生徒が増えてしまうのではないでしょうか。一見おとなしいですが自分で考えることを放棄してしまいます。

その状態を一気に変える方法が、さくらびや、とがびのスクールアートプロジェクトではないでしょうか。または美術の授業ではないでしょうか。そこに現代の学校教育に美術が持っている可能性があるんじゃないかなあと思いました。