櫻ヶ岡中学校の中平です。今まで10年間、中学校の美術の授業で「Nスパイラル」という題材カリキュラムを考案し、実践してきました。この題材配列は比較的よくできていると思うのは、生徒が意欲と関心を持って授業に取り組むことかでき、どんな生徒も発想を広げることができるという点です。しかし、最近「創造的な技能」という視点でNスパイラルを見ると、どうなんだろう?という疑問を感じています。創造的な技能とは何か・
2学年必修授業「ココロ14歳」の生徒の活動から考えてみたいと思います。
「技能」ではなく「創造的な技能」です。個人的に曲解すると、「技能」はいわゆる受け売りの与えられた技能であるが、「創造的な技能」は、自分自身がこうやりたいと考えているイメージを実現する、今必要な技能であり、個人が制作するために発見したり生み出した技能である。といえるかもしれません。
文部科学省がねらっている技能とは、「創造的な技能」なのです。
それは具体的にどういったものなのでしょうか。
写真を見て下さい。ホットボンドで蜘蛛の巣を作っています。生徒に尋ねると、ボンドとして使っていたら偶然蜘蛛の巣みたいだと気づき、「おもしろそう」だからやってみた。ということです。ホットボンドの正しい使い方とは違います。しかし、偶然できたマチエルを間違ったこととしてとらえるのではなく、表現に活用しようとした考え方は、とてもクリエイティブであるし、更に良くしようという向上心を感じさせます。ここを大人や教師は言葉でしっかり「素晴らしい」よ評価すべきであると思いました。この生徒の周りには発見を一目見ようと多くの生徒が集まってきています。それもまた「評価」です。
教師が教えてしまうことは簡単ですが、発見した事を実践してしまう生徒の是非育てたいものです。