櫻ヶ岡中学校の中平です。最近、私は授業を行いながら、「創造的な技能とは何か?」と考えています。もちろん、生徒の活動をサポートしながらですが。
創造的な技能とは、ずば抜けて、ものすごい表現を可能にしてしまう類のものではなく、ごく普通に、今までに学習した内容や経験が、ある制作活動の中で記憶が呼び覚まさせれ、今行っている表現のリアルな手助けになる、というものもそうなんだと思います。つまり、その技能は、「創造された創造的効果がある技能」または「スキル」と言えるかもしれません。(まわりくどくて申し訳ございません)
写真を見て下さい。3年生の卒業制作の制作風景です。この生徒は、紙粘土でハート型を作り、表面を透明ニスで塗っています。その作業を潤滑に行うため、この生徒は紙コップを台として使っていました。美しくなめらかな作業を可能にする立派な「創造的な技能」ではないでしょうか。
この紙コップにはルーツがあります。2年生の時、ココロ14歳で、紙粘土を乾燥させるときに紙コップをひっくり返して台にしています。その時は、単に乾燥用の台でしたが、今は、作業台でもあり乾燥台でもあるという新しい使い方をしています。
紙粘土に直接色を塗ることも技能だと思いますし、紙粘土に美しく色を塗るための台を思いつくことも技能だと思います。
こういった活動を見落とさないようにしたいものです。