櫻ヶ岡中学校の中平です。明日5日は、いよいよアサヒアートフェスティバル2011ネットワーク会議ですね。がんばって発信してきたいと思います。
さて、本校3年生の卒業制作を、視点を絞って考えています。今日は「痛い!」という感覚をテーマにした作品を紹介します。
写真の作品は、自分の腕そっくりにつくったオブジェに釘が刺さっています。
真っ黒な腕は暴力的なイメージを持ち、真っ赤な色は血を連想させます。作品の土台には、小さなおもちゃなどが接着されており、どこか箱庭療法的な、作者の内面を象徴するようなイメージを持っています。
男子生徒などが、この作品に共感しているようです。不思議と「痛さ」は感じますが、不気味さは感じられません。
「傷足」という題名の作品。
バレー部の男子が、足を痛めてしまい試合に出ることが出来なかった思い出を作品にしました。足の形は結構リアルに作ってあり、包帯が巻かれています。そして、この作品の秀逸なところは、足の中に錘を入れ、手で持ち上げると、本物の足のような重みを感じます。そうすることで「痛い」感じを伝えているのです。
この作品の鑑賞法は、実際に作品を持ってみる、ということです。
痛い!をテーマにしている作品は、意外と少なかったけれど、それが人類共通の感覚のためか、生徒からの評価は高いです。