さくらびレポート196〜夏!美術部祭り:作品紹介①ダークなイメージ!?特集

櫻ヶ岡中学校の中平です。今日は8月16日。18日まで「夏!美術部祭り」は長野市もんぜんぷら座で開催中です。明日17日は休館日です。

さて、中学生の作品を紹介しながら、私自身もじっくり作品を鑑賞してみたいと思います。

「アートは、アートの文脈の中でのみアートとなる」という名言がありますが、全く文脈を意識していない中学生の作品は、ではアートじゃないのか?などと、余計なことは考えずに、作品を見てみましょう。

写真の作品は、一年生部員が初めてキャンバスに描いてみた作品です。

題名「うでと境界線」

腕の白さや立体感がうまく表現され、シュールな感じを与えます。腕は生々しい感触ではなく、どこか非人間的な印象ですが、自然な動きやフォルムをしており、独特の動きを感じさせます。鑑賞者の方からの評価も高い作品です。

次の作品は、暗いイメージの中、黒い人物画立ち上がり、白い物体が横たわっているイメージです。黒が強く、白が弱い。悪が強くて善が弱い、というイメージを表現したかったと作者は言っています。

キャンバスの表面に自分で購入した鎖が固定されており、束縛というようなイメージを感じさせられます。

中学生の考えている雰囲気なのでしょうか。モデリングペーストで盛り上げながら表現されています。

写真の作品の題名は「超能力」

なぜ、超能力なんだろう?とよく作品を見ると、ねじ曲がったスプーンやフォークが飛び上がっている画像が描き込まれています。
なるほど、と感心してしまいますが、その後「なんで超能力?」といろいろな疑問が浮かび上がります。

作者は初め、「空を描きたいです」と言い、カラースプレーで空を描いていました。しかし、最終的に完成した作品はこれです。絵画は初めに完成があるのではなく、常に考え、思考しながら作られていく物なのですね。

プロセスを知りたくなりました。

見応えのある作品だと思います。