さくらびレポート181:「表現」=色、形で感情を表すこと@卒業制作

表現とは何でしょうか?

何か物を作ることでしょうか。そうではないですよね。作り出さないといけないことはありませんよね。

表現とは、気持ちや思いなど、言葉や形にならない、「感情」を深くえぐり出し、色と形で見えるようにすること、それが表現なのではないでしょうか。

卒業制作という題材で陥りがちなのは、「何かすでに形あるものに、自分を当てはめてあたかも何か感情を表現したかのように錯覚してしまうこと」があると思います。

たとえば、写真アルバム。「楽しさを表現したいんで、みんなの顔写真を撮って針、アルバムを作ります」

この流れは、私自身10年以上疑問も感じずに続けてきました。しかし、あくまで表現にこだわるならば、写真アルバムを作ることが目的ではなく、写真アルバムを通して「楽しさ」を表現することが目的であるはずです。アルバムという「形」と作者本人の感じている「楽しい」という感情とは、全く重ならない場合が多いのです。私は、本人の感じている「楽しい」のほうが重要であり、アルバムの色、形に、本人が感じる「楽しい」を入れ込むよう伝えています。

これは、3年間繰り返しおこなっていうほうが、結局は授業が楽しくなりますよね。