さくらびレポート186:せっかく迷路に迷い込んだのなら、楽しもう。

絵や作品表現活動って、「生きること」とものすごく似ていると思います。人生の疑似体験かもしれません。
なぜならば、「人生には下書き」はないし、「どちらに進もうか迷う」こともいっぱいあるからです。「失敗したな!」と後悔しても、その人生をリセットすることもできないのです。どうせ、人生に下書きがないのならば、作品作りも、下書きはある程度にしておき、あとは即興演奏やアドリブを楽しむくらいの余裕があってもいいんじゃないでしょうか。つまり、中学生は計画通りに制作しないといけない、とい思いが強すぎて、余裕がなくなり、結局制作がつまらなくなってしまうことが多いと思うのです。

また、悩むことは、一生懸命やっている証明であったり、こだわりが成長した証であったりすると思うのですが、なぜかネガティブにとられられており、生徒自身も「早く悩みから解放されたい」という気持ちの一心で、せっかく悩んでいるのに楽しむまもなく、答えを即決してしまっているのです。そこに、美術の面白さや旨みの根源があるのに、もったいないですよね。すぐ答えを出さず、迷路やラビリンスにあえてはまり込み、上手に間違えたり失敗したりすること、それが学びではないかと思うのです。

学校での勉強は暗記や思考力中心でよいと思います。ですが、学びはひらめきや、直感で楽しむ右脳中心でいきたいものです。最近、美術も左脳になっていませんか?

これからは、右脳による美術教育!!迷うことや答えの出ない問題を自分で作って悩むことを楽しむ力を育てたいですね。