中町 池田屋編 企画会議です

これまでカコアの活動の拠点として展開している三津浜アート蔵。今年はもう一つのアート札所として西予市宇和町にある「中町 池田屋」さんでのアートプロジェクトを計画しています。
 アート蔵のある三津浜(松山)から約70数キロ離れた西予市宇和町の中町という幕末頃に建てられた蔵や家屋が町並みとして保存され、学校建築や教育資料や民具の保存にも力を入れた文化の里としても県内でも有名です。その町並みの中に池田屋さんはあります。池田屋さんの詳しい説明はまた後日ご紹介するとして、今日は池田屋さんでの1回目のアートプロジェクト会議。地域の担い手として池田屋の渡邊さん夫婦、中町を守る会の大氣さん、作り手としてピンホール写真家でFM愛媛のアナウンサー・ライターで活躍している菅原千穂さん、そして繋ぎ手はカコア(佐野)の三者会議です。

池田屋さんは生業は酒屋ですが、江戸時代の建物を改造して店の一部をカフェ&ギャラリーとして営業しています。今日は時折雪がちらつくあいにくの天気でしたが、会議中も三々五々、地元の方達が集まって来てティータイムを楽しんでいます。この空間で作品展を計画します。正面の壁の奥には広い酒蔵があり、コンサートや芝居、イベントなども行っています。
http://www9.ocn.ne.jp/~ikedaya/

菅原さんにご持参いただいた愛機(ピンホールカメラ)に皆さん興味津々。作品制作やワークショップ、グッズなどなど企画は具体的な話題になり、町並みを散策して撮った写真を現像出来る場所作りまで考えることになりました。
(→ルーペを持ってはりあなに見入る渡邊千枝(奥様)さんと丁寧に説明してくれる菅原さん。)

ピンホールカメラは絞りもシャッター速度もありません。また、携帯やカメラのようにファインダーごしに画面を確認することが出来ません。全てはりの穴に委ねるので作為の入り込む余地はなく、最後まで作者はどんなアングル、露光といった仕上がりがわからない面白さがあります。
(→写真左側が菅原さんの愛機(カメラ)、右側の「ドナルド カン」は以前ワークショップ用に制作されたもの)
菅原さんのサイト↓
http://homepage3.nifty.com/uncafe/

第一弾の作品制作はプレワークショップと称して渡邊さん、大氣さん他地元の協力者の皆さんとピンホールカメラ体験。本番のワークショップのシュミレーションをするためのリハーサルでもありますが、それよりも自分で撮ってみたい!という想いが強いみたいです。なかなか楽しみな企画になってきました。
 池田屋プロジェクトでは菅原さんに中町をテーマに作品を制作してもらい、地元の方を巻き込んだワークショップを行います。それは自分たちが楽しめるプロジェクトですが、町並みに外から来た人たちが楽しむための地元の連携とソフト面の充実が遅れている課題を解決する為の試行でもあります。数年後、中町を空き缶を持って散策する観光客を見かけるかも知れません。
(→左手前から大氣さん、渡邊夫妻、菅原さん)
sano