旅館大沼では訪れる人にまず一服お茶を点てます。それはゆったり湯治へのイニシエーション。ここから湯治客はゆっくり日頃の疲れを癒す湯治へと入っていきます。大沼さんはそれを「充電」ならぬ「放電」と言います。
「温泉に充電に来るという人が多いのですが、私はむしろ放電が必要だと思っています。日常のなかでたくさん溜め込んでしまっているのに、さらに溜め込んだら疲れるでしょう。お湯に入って、自分のからだと心が何を求めているのかを聞きながら、動いてみる。湯治とは、自分のからだと心を許して上げることです」(『トランヴェール』2006年1月号)
こんな中から、「GOTEN GOTEN アート湯治祭」はうまれてきたんですね。(コメント:門脇篤)