総務大臣賞に続いて

目下、総務省の「過疎地域自立活性化優良事例表彰」において、東鳴子ゆめ会議の大沼事務局長が副会長を務める鳴子ツーリズム研究会による最高賞・総務大臣賞受賞にわく東鳴子地域ですが、今度は日本イベントプロデュース協会による20周年記念事業の「イベント企画提案」最終選考6件のうちのひとつに、東鳴子と塩竈を結ぶ企画(こちら)がノミネート。11月17日のフォーラムにおいてプレゼンテーションを行うとともに、大賞が決定するそうです。
東鳴子と塩竈とを結ぼうというこの企画は、来年開催予定の「GOTEN GOTEN 2007 アート湯治祭」の新たな展開のひとつとなるべきもので、地域間がアートと地域資源によって結ばれるというものです。
あるひとつの域は、他地域とのかかわりの中に存在するとともに、そのかかわりの中でこそその価値が自他ともに認識可能となります。アートはそうした認識に「触媒」のような働きを起こします。
山の幸と湯治文化という資源・価値をもった鳴子が、海の幸と門前町としての歴史をもつ塩竈とかかわることで、お互いに深め合い、支えあうようなかかわりをもてること、それがこのプロジェクトです。それが単なるお題目にならぬよう、互いの間に存在する70キロという距離感を三輪自転車「トライク」で走破、実際にからだと時間を使って認識するとともに、それを超えてお互いの幸を分かち合うことで体験はより深いもの、リアルなものとなります。そしてそれは実際に自転車をこぐ機会をもたなかった大多数の方にとっても、想像でき、追体験が可能なものとなるでしょう。
私はそれを通すことで、かたちとしてはその前後で何ら変わらないかもしれないけれど、しかし何かが確かに変わったと実感される「アート」として、さまざまな方のご協力を得ながら、この企画を実施できればと考えています。アートは美術館やギャラリーに足を運んで鑑賞されるものだけにとどまらず、我々の日常をほんの少しでも跳躍させる、リアルなものだと考えるからです。
東鳴子の実験と挑戦はまだまだつづきます。

(コメント:門脇篤)