今年の湯治アーティスト・高橋健太郎、東鳴子を下見

GOTEN GOTEN アート湯治祭」の美術の企画として昨年に引き続き行われる「アートin湯治(AIT)」。古くからの湯治場という特性をいかし、アーティストに一週間の湯治体験をしてもらおうという、東鳴子ならではのアーティスト・イン・レジデンスです。
昨年は3人の若手アーティストがこれを体験。アートの洗礼を受けた町のみなさんの間では「アート」が流行し、湯治後アーティストたちは各方面でめざましい活躍ぶりをみせるなど、予想以上の効果がありました。

写真は旅館大沼の大沼伸治さんと顔あわせする、今年のAIT参加アーティストの高橋健太郎さん。木彫家・現代美術家です。仙台市郊外の温泉地・秋保にアトリエをもち、孤高の芸術家といった風貌です(ひげもじゃ)。

大沼さんとの打ち合わせの後、「東鳴子のVIPルーム」こと千両食堂さんでタンメンを食べ、雨の中ぶらぶらと温泉街を散策しました。
健太郎さん、かなり巨大な作品を構想しているらしく、丸太が10数本ほしいとのこと。常識をはずれた、ここ東鳴子でしか成立しえないような作品ができあがりそうです。
丸太の件で相談を受けた鬼首(おにこうべ)の大沼幸男さんは電話口で「今度は何をやらかすつもりですか!」と言ったそうです。

写真は私がひとめで健太郎作品に心奪われた、仙台・ワッツアートギャラリーでの個展時に見た作品。2メートルほどの棺おけのような彫刻作品で、すべてチェーンソーで彫り、仕上げに外を焼いたそうです。

ちなみに、あんまり関係ないですが、写真は私が旅館大沼でけっこう気に入っている「陽の湯」。湯船を焼いてあります。

今年の「アートin湯治(AIT)」は8月29日からの一週間。期間中の週末9月1・2日には昨年の湯治アーティストもまじえてJR陸羽東線沿線をアート・ライン化してしまう「りくとうアートライン」のレセプションおよびオープニングも行われます。
どうぞご期待ください。

(コメント:門脇篤