AAF報告会②

「GOTEN GOTEN 2007 アート湯治祭」のブースでは、東北大の山本くんが大活躍してくれました。以前からいろいろ手伝ってもらっている学生さんで、経済専攻。アートと経済についてレポートするためにたまたま会場にやってきていたということで、来場者の生の熱気を感じながら、ブース席に座ってパソコン見ながら「アート湯治祭」の説明をしてくれています。

夜は近くで交流会があり、さまざまな方と親交を深めることができました。
特に今日のパネラーだった新川さんと荻原さんからは「湯治はサバティカルなんじゃないか」というご指摘をいただきました。
ちなみに「サバティカル」は研究休暇のことで、何年かに一度、まとめてとれる有給休暇制度のことのようです。
「湯治の里」を「サバティカルの里」へ。

報告会2日目は参加者が5つのグループにわかれ、それぞれの希望するテーマでディスカッションを行いました。
私が入ったグループは「AAFに何が起こったか?」というテーマで、とりあえずいろんな話が出ました。結果的に昨日あんまり仲良くなれず、企画についてもあんまり深くわからなかった人の話が聞けてよかったです。
写真の柿は京都大枝の柿です。

報告会2日目の午後はアサヒビール芸術文化財団の加藤種男さんによる集中講義とAAF実行委員会。
加藤さんは、今は「アートで社会参加をする時代」であり、アートは心を動かし、動かされるものであるから、社会を動かしていくことが可能であるというお話をされました。
特に感動した点として、地域の強力な協力者が現れたこと、具体的には隠岐島の「外浜まつり」で、若いアーティストの情熱に心を打たれ、見てられないと立ち上がった松新さんなどを例にあげ、こうした方々を見つけていくことが肝要だと述べていました。
「アサヒ・アート・フェスティバル」がなぜ「フェスティバル」なのかと言えば、それはかつて「祭り」はみんなでつくるものだったからだ。ただ祭りという「結果」=生産物を消費するところばかりでなく、もっとつくる、インフラ、組織化といったところもしっかりやっていかないといけない。そのためにはプロジェクトの評価が欠かせないとのお話でした。
閉会後の懇親会というか飲み会では同じく加藤さんから、「あの”湯けむり”とかいうのはいったいなんなのか。おまえ本当にアーティストなのか。しかし東鳴子の町の人たちのがんばりは本当にすばらしい。そこにつきあっているおまえもそういう意味では案外えらいのかもしれない。とにかく精進していいものつくりなさい」みたいな、けなしてはほめ、ほめてはけなすを繰りかえされていらっしゃいました。
とりあえず、またがんばろうという意欲がわいてくる2日間でした。
みなさん、どうもありがとうございました。

(コメント:門脇篤