ナマケモノ倶楽部で活動するわたし(事務局・ババナオコ)の思考回路・アンテナの方向性は大学時代に培われたような気がします。その中でも原点ともいえるのが、大学2年のとき、ナマクラ世話人の辻さん(もちろん当時はナマクラはまだありませんでしたが)が大学の授業にアイヌ民族の萱野茂さんをお招きし、そのお話をじかにお聞きする機会に恵まれたことでした。
それまで自分が日本人でありながら日本の先住民族アイヌについて何も知らなかったことに衝撃を受けました。帰りに本屋さんで買ったのが『アイヌの碑』(萱野茂著、朝日文庫)です。
萱野さんとはその後イベントなどを通じてお世話になりました。「若いのにババさん」と覚えていただき、萱野さんの古い友人であるカナダ先住民族、グローリアさんと一緒にカナダ大使館や大阪をまわったり、ナマケモノ倶楽部でも1度、脱原発のイベントにお越しいただきました。
その萱野茂さんが、5月6日、79歳でカムイモシリへと旅立たれました。
11日、お通夜にお伺いし、ご霊前に「いろいろ教えていただきありがとうございました。これからも私たち人間が悪いことをしそうになったら遠慮なくいさめてください」とお伝えしてきました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
■ナマケモノ世話人・辻信一の追悼メッセージはこちら。