みなさん、とんでもないことが起こりました。
回数は多くないですが、たびたびエクアドルから鉱山開発の情報をお伝えしていますが、その鉱山開発問題に正面から向かっているカルロス・ソリージャ氏の自宅が、鉱山開発の者と思われる男たち10名ほどに襲われました。
カルロス・ソリージャ氏の自宅は、インタグの森の中にあります。車道から歩いて50分ほど行ったところの平地にその小さな家は建っています。所有地は、500ヘクタール。その大部分は、原生林で、彼はそこを保護区とし、その森を守っています。居住地である2ヘクタールほどの土地でカルロスは、コーヒー、パイナップル、豆、ねぎ、フルーツ類などを育てて、かなり高い率の自給自足の暮らしをしています。暇があれば、森を歩き、鳥を見るのが楽しみだといつも言っています。
鉱山開発問題対象地であるフニン村からは、車で5時間以上はなれた場所に暮らしていますが、この10年間、日本政府と企業が、フニンで鉱山開発をはじめてからずっとそれらと戦ってきました。そしてその結果、このような脅迫に遭っています。暴力でどうにかしようとするなんて、とても許せないことです。脅すことでどうにかなると思っているその短絡的な思考に腸が煮えくり返る思いです。
みなさん、鉱山開発問題は遠い国の問題だと思わないでください。手紙などのアクションも大事ですが、私は、みなさんが南とのつながりを考え直すこともとても重要なことだと思っています。
私たちは、みんなつながっています。みなさんが使っている10円玉の銅はエクアドルから来ている可能性もあります。みなさんが使っている石油もエクアドルから来ている可能性もあります。それがこういったことにつながっています。想像したことはありますか?
でも、でも、私たちはフェアトレード、エコツーリズムといったことを通して、ポジティブなつながり方もできるのです。どうか、銅や石油に変わるオルタナティブな生産活動を、こちらの生産者が選べるように、鉱山開発などしなくても生きていけるように、こんなふうに鉱山開発会社からの脅迫を受けなくとも済むように、消費者の立場から支援してください。
よろしくお願いいたします。【エクアドル派遣員・ワダアヤ】