セヴァンとの対話:slow is more

ナマケモノ倶楽部では「Less is better」=より少ないは、より豊かだ、という考え方をします。モノやオカネはあるほどいいのでは?という考える人もいるかもしれません。でも、オカネを持ちすぎると、人間関係がぎすぎすするし、オカネを失うことを考えると不安にもなるし、モノがいっぱいになるとそれをしまう場所を考えなくちゃならない。多くなるほど、やることも多くなってしまうように思いませんか?

だから、暮らしの引き算をすることで、より少なく、より豊かに生きてみようよ、というのが「ナマケる」こと。・・・とナマケモノ世話人の辻さんが、来日中のセヴァンに説明をしていたら、「slow is moreともいえるわよ」とセヴァンが切りかえしてきました。

セヴァンいわく、「時間がないと動き回っている人のことを私たちは”いそがしそう”と思うし、イスに日長1日座っているお年寄りをみると”ヒマそうだ”と思う。けれど、実際に自分が家の中でイスにすわると、たくさん”することがある”ことに気づくの。」

彼女が大学院の研究で、カナダの先住民族の長老のお宅のイスに座ってすることは、観察すること、考えをめぐらせること。長老たちはイスにすわって、手を動かして棚をつくったり、冬支度のために食料を乾燥させる準備をしたり。

「経済の時間」から「自然(生活)の時間」へのスローダウンは、おじいちゃん・おばあちゃん、そして赤ちゃんに寄り添うことからはじめるのがよいのかもしれません。

写真:ナマクラと相通ずる、北海道、浦河の「べてるの家」メンバーと。「安心して絶望できる人生」のために、日々、自分と向き合い、仲間とつきあい、たくさん笑い、絶望している。