セヴァン、「豊かさ」について語る

明治学院大学・白金校舎で開かれた「セヴァン・スズキさんと語るエコな夕べ」。180名以上の聴衆がつめかけた中、ナマケモノ倶楽部世話人・辻さんと、「本当の豊かさ」についてディスカッションをしました。

「豊かさ」「発展」、グローバル化される過程でのその指標は、GNPやGDPといった「P=モノ、カネ」。一方、辻さんがたびたび訪れるエクアドルやブータン、ミャンマー、そしてセヴァンが大学院での民族植物学の中で研究している先住民族の伝統的な資源管理の方法。それは、決して貨幣経済だけでははかることのできない、GNH(ブータンの王様が提唱した国民総幸福)でこそはかれる「豊かさ」なのではないでしょうか。

私たちの価値観が、あまりにもオカネ中心に傾きすぎることの危うさを、2人の話から再認識させられた気がしました。最前列で熱心に聞いていた高校生からの「セヴァンさんの活動の原動力は?」にセヴァンは「質問ありがとう。」と笑顔で応じたあと、「自分自身がきれいな空気、おいしくて安全な食べ物を食べ、たのしく暮らしたいからです」と返答。環境問題への答えは、自分自身の生き方なんだと教えてくれました。