雨季のクリキンディ

2月のクリキンディは、雨、雨、雨。11月から始めたポスト・ハーベスト・ハウス作りは、今月終えるはずだったのが、雨のため屋根葺きがなかなか終わらず、終わっても次のステップの床、レンガが手に入らず(雨が降ると日干しレンガが作れないため、普通の素焼きのレンガも手に入らない)、現在に至るまで半分も終わっていません。

さらに敷地の奥にある泥壁が、豪雨と小川の氾濫によって半分以上崩れました。抜本的に水の流れを見直して、壁を作りなおさなくてはなりません。うう。でも、雨に逆らってもしょうがないので、我慢、我慢。雨季とはこういうものなのです。

こういった作業だけでなく、洗濯物は乾かない(こういうときに限って娘がオネショしたりする)、日が照らないためソーラーシャワーを温かくならない、薪は濡れていて五右衛門風呂も炊けない、屋根の雨漏りがひどくなる、などなど、クリキンディはすっかりこの雨にやられてしまっています。

その代り畑の野菜は大喜びです。やっと少しずつ畑の野菜が取れてきました。今収穫できるのは、ニンジン、ズッキーニ。もう少しすればトマト、ラディッシュ、レタス、フダン草、キャベツ、長ネギが取れそうです。

そのキャベツですが、どーしても虫がつく。理想は、たくさんの花を一緒に植えて、それにより益虫を呼び、虫同士でバランスを取りあうという形(バイオロジカル・コントロールとこちらでは言っている)ですが、現在、まだ花は芽さえも出ていないので、虫よけを使うことにしました。

虫よけは害虫駆除剤と違って、虫は殺さず、葉っぱから遠ざけるものです。すべてその辺に生えている葉っぱなどから作ります。主な葉っぱは、タバコの葉、カモミール、マルコ(日本語名?)などをきざんで水と混ぜ、2、3日発酵させればOK。発酵したらさらに水で薄め、農薬散布用のスプレーで撒きます(見た目がイマイチですが)。これは、バイオダイナミックス農法に従って、月カレンダーで虫よけに良い日を選び、捲きました。

同時に土に栄養を与えることによって、植物そのものの抵抗力を高めます。ビオルと呼ばれる液肥を作って、定期的に土に撒いています。

このビオルは牛フン、イースト菌、パネラ(黒糖)、その辺の葉っぱや枯れ葉を刻んだものを混ぜて、1ヶ月ほど置きます。これをまたまた月カレンダーに従って、土に撒いて行くのです。私はビオルの作り方を、インタグコーヒー生産者組合の生産者にインタビューした際に教わりました。入れるものはなんでもいいという感じで、あれば、牛乳や卵の殻も入れるところもありました。でも基本は、何でも自分のところで手に入るもの。

私たちのところには牛はいないので、近所の方から牛フンを分けてもらいました。パネラはインタグで買ってきたもの。まだまだ、なんでもかんでも自給自足というわけにはいきません。自給自足へはおそらく辿り着くことはきっと無理だと思うけれど、そこを目指して頑張ります。