福島県田村市常葉町訪問〜きとす

きとすです。4月2日から1泊2日、約18時間の滞在で田村市常葉町にある山荘へ行ってきました。放射能が怖いので短時間の滞在となりました。山荘は原発から30数キロ離れたところに位置しています。国道288号線沿いにある常葉町の商店街のはずれでは、警官が通行を規制していました。

3月11日は、田村市常葉町は震度6弱の揺れでした。室内は棚から物が落ち、かなり散らばっていましたが、割れたものは1つしかなく被害は思ったほどひどくありませんでした。まわりは岩がごろごろしているほど地盤が固いため、助かったのかもしれません。

しかしながら、放射能の影響はかなり深刻で、県の指示により外での作業は禁止、畑は耕してはいけないとのことでした。したがって、周辺で外を歩いている人は全く見当たらず、寒々とした光景が広がっていました。まだ北側斜面には雪が残っているほどです。

これから1か月は様子を見るとのことですので、4月中は種まきなどができなくなってしまいました。この分では今年は山荘での農作業などができそうもありません。山荘での活動は当分はあきらめざるを得ないとおもっています。日々の「放射線は少ないので安全だ」などと言っていますが、数か月もすると、蓄積された量は相当なものになるはずです。

両隣の一人暮らしの人にささやかな食料を届けました。外にも出れず、車もないので移動ができません。ここの集落もお年寄りだけの世帯になっています。こんな状態が長く続くと他へ移ることを考えないといけないでしょう。

郡山市までの道路ではいたるところに陥没が見られたり、家々の瓦屋根が落ち、シート
がかぶせられている光景が目につきました。ガソリンスタンドは一部閉まっていましたが、並ぶことなく給油できました。街の商店では閉まっているところも出ていました。

付き合いのある川内村の「ソーラーのらや」や田村市船引町の「里山喫茶きらら」の人たちは山形県天童市へ、マクロビオテックの「なな色の空」は愛知県へと、みなさん避難していました。

須賀川市にある「銀河のほとり」は多くの人たちとつながりのある自然食レストランですが、支援活動や情報集めの拠点として頼もしい存在となっていました。3日に寄った時には、支援物資が山と積まれていて、その日の夜に有志で被災地へ届けるとのことでした。自分たちも放射能の心配があるにもかかわらず他を支援していることに頭が下がります。

私たちもしばらく様子を見てこれから何ができるのかを考えようとおもっています。

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手づくりで簡素な暮らしを実践する
きとす縄文生活研究所
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