新刊:自然農という生き方〜いのちの道を、たんたんと

ゆっくりノートブックシリーズの最新刊の先行発売がはじまりました。
(ゴールデンウィーク明けから順次発送)。

■ウェブショップ「自然農という生き方〜いのちの道をたんたんと」

耕さず、草や虫を敵とせず、いのちの道に沿って人生を展開しておられる奈良県桜井市在住の川口由一さん。「自然農」という新しい農法、いえ、生き方を田畑で、講習会で説かれています。全国から若い世代を中心に、多くの人々が、川口さんの元を訪れています。

本では、川口さんの半生を通じて、仕事、芸術、子育て、いのち、医療、環境といった諸問題に川口さんがどのように考えておられるのか、また後半では「自然農」の具体的な内容と「いのちの道」についての理(ことわり)について、文化人類学者の辻信一さんがたっぷり聞き出していきます。

聞き書きそものものは2010年中に終わっていたのですが、不思議なめぐりあわせで、311の震災後に発売されることになった本書。

改めて、ゆっくりノートブックシリーズを見返してみると、「変革のためのおしゃべり」を標榜しているだけあって、ポスト311というひとつのシステムの終焉に居合わせている私たちが、何を目印に、何を大切にしながら暮らしていったらいいのかのメッセージがつまっていることに気づかされます。

■「ポスト311とゆっくりノートブックシリーズ」 辻信一

危機をくぐり抜けるプロセスそのものが、エコロジカルでホリスティックな価値観や世界観からなる新しい文化を創ってゆくプロセスなのであり、それを生き延びるひとりひとりがその新しい文化の担い手へと育ってゆくプロセスなのだ、というのがひとつの答えだと思います。

3・11を経て、ぼくたちはすでに新しい時代の中にいます。この時代を創るカルチャー・クリエイティブ(文化創造者)たちによって、「ゆっくりノートブック」シリーズが役立てていただけることと信じています。 辻 信一