第4回『大切な菜種油』(4/23掲載)

菜の花は、花が咲いたら一面の黄色い絨毯になって、私たちの目を楽しませてくれ、菜種になったら食用油の原料になります。私たち「使い捨て時代を考える会」の油を、一手に引き受けてくださっている島根県出雲市の影山精油所で、薬品を使わない昔からの圧搾絞りです。この方法だと菜種の30%くらいしか油になりません。あとは油かすとして残ります。
 今年から菜種油は大幅な値上げです。値上げの理由は、原料の国産菜種が手に入りにくくなったことです。影山さんは消えゆく国産菜種を追って全国を駆けめぐり、出前講座を開いて菜種を作ってもらうよう働きかけておられます。補助金のおりている畑のものは売買できないそうで、作っていただける農家の方に、契約料とオペレーターをつけてお願いされています。お陰で、私たちは遺伝子組み換えをしていない安全で安心な菜種油をいただくことができます。
 影山さんがしっかりと、地に足をつけ頑張って作ってくださる菜種油は、会のお豆腐屋さんの油揚げにも使われていて、油ぬきをしなくてよい油揚げとして重宝しています。油ぬきをしなくてもよい油揚げが、この世の中にあるなんて・・・! 菜種油の値上げと共に、油揚げも値上げになると思いますが、この大切な油揚げ、大切な影山さんの菜種油、いつまでも感謝しながら、安心しながら、使い続けていきたいと思います。