ギャルリBANYA「紙々の詩」1

淡路島アートフェスティバル2007のサイト・ギャルリBANYAは淡路島独得である農家住居様式の長屋門をギャラリーに改装した温かい場所です。美術作家・前川和昭さんの個人宅をアトリエとギャラリーに自らの手で空間を作っています。その昔、家を守る番人がいた場所をギャラリーとしている。木の柱や梁を見せ、漆喰を塗り、取り壊される体育館の床板をもらってきて貼り、隣のコンクリート製の車庫と繋げるために壁を抜き、車を外に出して、その場所も展示場所にした。柔らかい木と漆喰の空間と硬質なコンクリートのホワイトキューブが繋がっていて、対比的な空間が小さな潜り戸で一続きになっている。 前川和昭さんは木と漆喰と和紙を用いた平面的作品を作り続けています。空気を吸い込むような呼吸をそれらから感じ取れます。淡路島の空気、風、太陽、海、諸々の淡路島の風土を成す要素がその中にはあります。洒落の効いた画面は前川和昭さん本人の人柄を彷彿とさせます。 ギャルリBANYA「紙々の詩」は淡路島の神々をかけているように感じます。まさしく自然風土の神々を讃えているように感じました。 ギャルリBANYA「紙々の詩」展は2007.7.1~7.14まで開催されました。